タグ:独戦 ( 8 ) タグの人気記事

シャンパン・クレモン・白ワイン

赤にピノ・グリ、アペロワイン。

ビールにシュナップスにラムにキルシュ。
もう酒瓶は見たくないと思うほど飲む。

ひとつひとつは口をつける程度だったのに。

お酒に弱くなるというのはこういうことを言うのだろう。

読む量よりも読みたい本が多くて、積読本が増えるように、
ボトルもどんどん増えていく、
そんな日がいつか来るのだろうか。

前菜、メイン、付け合せにチーズ、デザート。
昼から開始のクリスマス・ランチ、
終わったのは午後5時頃。
その名残か昨日も今日も料理をする気がまったくなし。
今日は残り物のムース・オ・ショコラを、ただただひたすら食べ続ける。

伝統も胃のキャパも、そして自分の食センスも、グルメの国にはかなわないことを、クリスマスが来るたびに思い知らされる。


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by mkbookies | 2014-12-29 04:55 | つれづれ | Comments(0)

Anne SINCLAIRE著 21 rue La Boétie

どこで買ったかまでは覚えている。
「祖父母は4人ともフランス人なのか」
そう問いかけられたエピソードが裏表紙に記されていた。
それを目にして、どうして買おうと思ったのだろう。

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Anne SINCLAIRE著 21 rue La Boétie

NY在のフランス人、パリに舞い戻る。
帰国間もないある雨の日、警官からの身分証明書提示を求められた。
ここまではよくある話。

あいにく携帯していた証明書にはあたらしい住所の記載がなかった。
住所不定で後日役所に出頭する羽目になる。
役所は外国人で大混雑。
年老いた女性が怒鳴られている。「グアドループから来たの、グアドループじゃないの!?」役所の人も喧嘩腰。
やっと主人公の番になり、身分証明書を提出。係員が一言、
- 外国で生まれたんだな、両親の出生証明書を出せ。
両親は戦後アメリカで出会ってそういう書類は簡単に出てこない。
なにより、フランスという名の公的機関で発行された身分証明書、なにを疑うところがあるのか、論をとく主人公に係員は輪をかける。
- 祖父母は4人ともフランス人なのか。

- そういう質問、最後にうちが受けたのは、ピティヴィエで列車に乗る前のことだたわ。

- 列車? 何わけのわからないことを言ってるんだっ

若い係員にフランス史の講義をする気もなく、主人公はその日は引き下がったが、祖父母たちの思い出がよみがえりはじめた。
祖父母たちが生き抜けたのは奇跡だった。
収容所生活ですっかり体を壊していた祖父。赤十字の救急車と、偽の身分証明書で救出されていなかったら、ポーランドへの列車に乗せられ、そのまま使えないものとして処分されていただろう。父はそのころ前線に出ていた。
父母が健在な頃は、昔の話なんてうざったかった。けれど語ってくれる人はもういない。皆が過ごした日々を確認したく、過去の足跡をたどりはじめる。

なんとなく読みはじめたものの、止まらなくなってきた。
歴史的記述と、一般常識レベルのフランス史が多く、ひとつ読み落とすと方向はつかめなくなる。
必然的にスピードは遅くなるのだけれど、なぜか食らいついて今読んでいる。


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by mkbookies | 2014-04-24 04:58 | 洋書 | Comments(0)

Le cas Sonderberg (ゾンダーブルク事件) エリ・ヴイーゼル

「夜」「夜明け」「昼」のエリ・ヴイーゼルが2008年に出した本、Le cas Sonderberg(ゾンダーブルク事件)を読む。
小説。
ニューヨークの新聞記者。劇場を中心に文化記事を担当するのだが、以前社会部で人が足りず、裁判記事を扱ったことがあった。
甥と伯父が山に登る。甥だけが帰ってきた。伯父はどうなったのか。殺害? 事故? 自殺?
描写が「社会記事」的ではなく、社からは批判がでるが、読み手にはもてはやされた記事だった。

事件がもう「昔の話」になったころ、当事者が再度記者の前に姿を表した。
- 自分は本当に無罪なのだろうか。見捨てた非はなかったのだろうか。

間に記者の過去が織りこまれている。
ニューヨークでの祖父母との日々、祖父母が見聞きした戦時中のナチスの横暴、記者の物心つく前の西欧での体験。
両親が連行される直前、ゲットーから連れだし、助けてくれたのはキリスト教徒だった。
両親の昔の雇用者、若かった娘は乳児を連れて小さな村に帰り、不実な目で見られながらユダヤ人の自分を育ててくれた。
ユダヤ人を匿うのは罪とされた戦時中。そして戦後、身元を確認し、親族のもとに戻れるように手配をしてくれたのも彼女。
彼女も戦争に翻弄され、汚名を着せられたまま生涯を終えようとしている。

- 自分は本当に無罪なのだろうか。

事件はもっと歴史があった。
残した思いが今も消えない。
戦争の傷は時の流れも癒せない。


重たいテーマ。
でも、三原順氏が好きだっただろうなぁと思う男女の軽い会話、答えの出ない謎、そして消化できない苛立ちがあちらこちらに散りばめられている。
1+1-2+2=2で答えが出て、嘘と本当で二分割できる。そんな世界は薄っぺらいとしか言うしかない話。

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by mkbookies | 2014-04-20 14:49 | 洋書 | Comments(0)

エリ・ヴィゼール -ブンガクからは遠い話

アンネの日記つながりでルーマニアからの本を読む。
エリ・ヴィーゼル Elie Wieselの「夜」。
ジャーナリストとして活躍する中、アメリカ人の友人と話していてパリ、オステルリッツ駅にいたユダヤ人の話になる。
友人が見たわけではない。
友人の妻が見たという。
- 1940年代、哀れな姿をした、あの子達が忘れられない。
あの先どうなるのかなんて、当時どうしてわかっただろう。
そのあとドイツの収容所へ送られ、運命に翻弄されるのだと、当時の一般人には知る由もなく。
ヴィーゼル氏は答えた。
- 僕もそのひとりだった。

15才のとき、貨車で収容所に送られる。
若手ジャーナリストとして活躍する中、そんな話は一言も話さなかった。
今まで語らなかったアウシュヴィッツを、ついに告白。
「夜」

読み終わって感想をアンネの日記の下に書く。
その後検索して気がついた。
三原順の「夢の中 悪夢の中」ででてきた本だ。
主人公が感想を口にしようとすると水をさされる。
「はい、これが2部と3部 感想はこっちを読んでから。1部を読んだだけでうっかり何かを言うと後悔する」
そして次の場面が読後。
「もう二度と読みたくない。これじゃあんまりじゃない。これじゃ私達がまるで」

1冊目で感想を書いちゃったよ。
続編と続々編を探す。「夜明け」と「昼」。本屋店頭になかったのでネットショップで検索。
出た。
「昼」一万円。
品切れ再販予定なし?

二冊目はまだ出回っているのに。

別にわたしが読まなくとも、だれが困るわけでもない。
まぁいいか。
思いつつも往生際悪くネットで探していると、うちで眠っていた「夜」英訳本も法外な値段がついていた。
つい数年前、新版が出る前の値段だが。

財があってもどうにもならない世界だが、俗な話がついてまわる。
こういう体験をした後は、外の世界はどう見えるのだろう。
後感は最悪らしいが、縁があったら読みたい本。


ソシテ続編
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by mkbookies | 2014-04-06 22:12 | 洋書 | Comments(0)

ずっと後回しにしてきた本

ずっと後回しにしてきた本が、とつぜん回ってきた。
「アンネの日記」
そして、ずっと棚置きにしていた本をやっと手に取る。
「夜と霧」

物見遊山な気持ちが消えてから読もう。
好奇心では接しない。
いろいろ言い訳をつけて今まで開かなかった本。

週末が一気に過ぎる。

読んだところで今は放心状態。




以前ダッハウに行った。
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by mkbookies | 2014-03-26 17:02 | | Comments(0)

子供の時ワルシャワにいた

先日読んだワルシャワ物語の同じ著者、処女作を読む。
自伝。
オルガの話が実体験をベースにしていることがよくわかる。
親子三人の穏やかな暮らしからとつぜん(8歳にとっては突然もいいところ)自分の住所がゲットーになってしまう。食料は配給制で、親が不意に帰ってこなくなる、離ればなれになる、人の家を点々とする暮らし、いつ終わるともしれない戦争。ユダヤ人であることを隠し、学校にも通えず、ひたすら家事を手伝う日々。

終戦からしばらくしてフランスに身を寄せるのだけれど、フランス語はわからない。
学校はかなり下のクラスから始める。
ちんぷんかんぷん。
言われるがまま写す日々。
それが不意に霧が晴れたようにわかるようになり、あとは月ごとに学年を駆け上がっていく。
ステイ先は早く学校を終えて働けというけれど、とにかく勉強がしたかった。
勉強していい職につくのだ。

ゼロから歯医者の資格を取り、歯科矯正医になった女性の話。
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Larissa Cain著 J'étais enfant dans le ghetto de Varsovie
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by mkbookies | 2014-03-09 04:47 | 洋書 | Comments(0)

ゲットーから抜けだして

タラ・ダンカン11巻、入庫したので図書館に借りに行く。
ついでに目に入ったのがこれの続編。
第一巻、読み終わるやいなや速攻で、人混みの中を返却しに行ったくせに、性懲りもなく続編を借りる。
(その話はこちらの2013年11月29日あたり)

表紙は一巻が左、二巻が右。続編であるとひと目でわかる。
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開くと、前回の脇役だったピアノを弾く女の子がメイン。
うーん、読むかなぁ。

児童書巡りのついでにもう一冊借りてくる。
ワルシャワのユダヤ人の話。
1940年、ポーランド、ユダヤ人がゲットーに集められる。
周りから高い塀で隔離された小さな地区。
大人は毎日強制労働に駆り出され、食料は一ヶ月分が配給券で支給される。
まったく足りない。パンがない。
学校もないけれどおなかがすいた。これといってすることもない。12才のオルグ(男の子)はある日、外からパンを手に入れて来た男の子を目にする。
両親に妹に、やわらかい白パンを。美味しいものを食べさせてあげたい。
オルグはゲットーを抜け出た。
それが家族と最後の別れになるなんて。
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ユダヤ人であることを隠し、寝る場所、スープを求めて「なんでもやります」と住み込みの仕事を見つける。
安住するかとおもいきや、ゲットーに火が放たれたと聞き、矢も盾もたまらず駆けつけた、
けれどなにができることか。
消防もナチスに阻まれ手が出せない。
呆然としている中、果敢に逃亡するユダヤ人の群れが目に入る。混乱に紛れ、オルグはトラックに乗り込んだ。
遠く離れた場所に運ばれ、行き先のないものが肩を寄せ合う中、ドイツに歯向かうことを決意する。
森で仲間と学んだ銃撃戦、近くの村も的か味方かわからない。
戦局をに耳を澄ましながら、まずは厳しい冬を越すことを考える。




どこへ行ってもなんかとか受け入れて貰えそうな場所を見つけるオレグ。
けれどワルシャワの自由開放を目指し、突き進む。
目的を見極め、達成するということは、こういうことをいうのだろう。



作者は女性。1940年、8歳でゲットーに移住させられたが、レジスタンスの伯父に助けられ脱出。1944年 ワルシャワ蜂起に参戦。終戦後、家族をなくした作者はフランスへ移住。

学業の後歯科医を勤める。
1978年からゲットー、ホロコーストに関した活動を開始。いくつかのアソシエーション活動も行っている。

著作:
1997年 J'étais enfant dans le ghetto de Varsovie (
直訳:子供の時、ワルシャワのゲットーにいた
2003年 Ghettos en révolte. Pologne, 1943(
半直訳:1943年 ポーランド ゲットーでの反抗を発表。
     De Varsovie à Paris       (
直訳:ワルシャワからパリへ
2013年 
Helena retrouvée半直訳:ヘレナとの再会)

本編は2006年に発行。
L'Odyssée d'Oleg Lerner」 Larissa Cain著



児童書とはいえ、ここまで読めたのは、Kinderzimmerのおかげかな。
しかし、戦時中は学校にも通えず、ポーランドから出てきて中高生になってからのフランス語。それで歯医者の資格を取得。
「ワルシャワからパリ」を探して読んでみたいと思う。

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by mkbookies | 2014-03-02 16:52 | 洋書 | Comments(0)

子供部屋(Kinderzimmer)

例によって表紙に惹かれた本。

裏表紙の紹介が
- 縫製の仕事をさせてあげる。そのほうがいいでしょう。きついけれど座ってできる。どう? 子供のためよ。

1944年ドイツの捕虜収容所ラベンスブリュックには4千人の収容女性がいた。その中でKinderzimmer(子供部屋)は心の糧になっていた。



立ち読みでパラっとめくった中に主人公は「フランス人でユダヤ系でもなく、なんの不具合もないわたしが」とあり、捕虜収容所で働くことになったパターンだと思いこんで読みはじめた。

しかし途中でそこまで甘い話ではないことに気がつく。
レジスタンスでひっかかった20才の女の子。
こういう生活をするには、まだコドモといっていいだろう。
引っ張られた時は妊娠初期。医師の検診からは「先月生理があった」で言い抜けたが、月とともに問題も迫る。
収容所での出産は母子ともに死を意味する。
特に生まれてくる子に選択の余地はない。
どうしたらいいのだろう?
それどころか女の子には出産の知識もない。
そんな彼女に力になってくれる隣人、同室の人、子沢山孫もいそうな経産婦。
誰もが疲れ、飢えに寒さあえぐ中、いったいこれからどうなるのだろう。

b0321934_16081861.jpgKinderzimmer Valentine GOBY著









以前本屋に出回った時、手を出しかねた。
収容所、閉鎖された環境の話はいくつか読んだことがある。
夜と霧(ベルンハルト・シュリンク)、朗読者(ベルンハルト・シュリンク)、ロシアに至っては オリガ・モリソヴナの反語法 (米原万里)、明るい夜暗い昼(エヴゲ-ニア・ギンズブルグ)三巻。ちゃーず(遠藤誉)は中国だったが壮絶だった。あちらこちらで聞いた満州の話もトラウマになっている。こういう話は概して後を引くものだ。その上この地にも収容所跡がある。重すぎだ。

と、理由を山ほどつけて買わなかった本が図書館にあった。借りた。
図書館は本へのハードルを低くしてくれる。しかしその先に収容者本人の話が広がっているとは夢にも思っていなかった。

やっぱり小心者のわたしには合わない。
かと言って途中で投げ出すと後を引く。
図書館本なので次にいつ会えるかは予想もつかない。
またもう理由をつけながら、乗りかかった船でなんとかページをめくる。
著者が戦後世代の小説家で、歴史家ではない。フランス人ということもあってか収容所生活の描写にも緊迫感が薄い。
夜の女性同士の声を潜めたおしゃべりが中心になって話が動き、暴力的な描写が皆無。実情は有名なので新鮮味はない、とまだページをめくることができたが、収容所を出たあとからが大変だった。





この先ネタバレありの全般感想
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by mkbookies | 2014-02-23 15:59 | 洋書 | Comments(0)