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言わずと知れた施川ユウキ著、読書マンガ。
先日朝から病院に付き添いとして出かけた。 その時この三冊をカバンに放りこんだ。 読んではとまり、読んでは止まりしていたマンガ。 短編形式なので、途中で止めてもなんの問題もないのだし、そもそも私がこの本を読まなくっても、世界は何一つ変わらないのだ。 が、気になっていたので持って行った。 待合室でこの本しかなければ、何が何でも読むだろう。 そしてこの本は読了としてケリをつける。 そして何の迷いもなく次の本に進める。 片づけ半分の気持ちで持って行ったマンガ。 待合室でわらっちゃったよ。病院だっつうのに。 付き添われた方は登録に、門審に、検査に採決に走り回っているというのに、わたしはその車椅子を押しながらニタニタ。 読書家のレッテルを貼ってほしい主人公は、あらすじや題名から本について語ろうとする。 夏目漱石の「それから」の続編があったら、その題名は「それからそれから」だよ、などと。 なんせおバカ。 ちょっと古いが「のだめ」が読書マンガだったらこうなるだろうな、と思える話。 本には食べこぼしをつけるし、自分の世界を凛として語るし。主張に客観性はないが、ひけに自信にあふれている。 と、おバカから始まったシリーズだが、三冊目に来るとかなり落ち着いて、普通の読書家娘になっているので、ちょっとつまんない。 まわりとも強調できるようになってしまって。 まぁ、人は進歩するんだ。仕方ない。 本読みの持つあるあるを描いた本。 当てはまりすぎてうんうん、あるある。 わたしも三人の川下りを読まずに、犬は勘定に入れません、を読んだ口。 あぁ、確かに読まなくっちゃ。 ![]() ![]() ▲
by mkbookies
| 2017-10-12 18:15
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どうしてこの本を買うんですか?
書店で購入した人を目の前にして、著者は男性客に聞いたという。 介護に携わる若者が、被介護者にも背景があると一番わかるのがこの本だから、そういう風な言葉で返答を得たそうだ。 今朝の毎日新聞に載っていた。 言葉はうろ覚え。 新聞は今朝、入院している母に持って行ったので、今すぐには正確な内容が確認できない。 本の虫の母は、次に会う日に聞くかもしれない。 — この本読んだ? 噂には聞いていた。 長崎の本屋で何か月もベストセラーになっていた本があると。 そこから西日本新聞社が全国出版し、今も版を重ねている。 興味はあった。けれど歳を重ねた親を持ち、そしてわが身のためにも耳をふさぎたくなるこの病。 母入院中の病院にある、ボランティア図書館の棚にあるのも知っていた。 今まで見て見ぬふりを重ねてきた。 けれど今の母なら聞けるだろう。 — この本読んだ? まだ本が読めるならば。 本が読める頭も体力もあるならば。 渦中にいたこの作者は、この病とまっこうから立ち向かっている。 笑わないとやっていられない、という気もわかる。 親御さんを見舞いに行って、家に帰って描いたというマンガ。 こんなに笑えるとは思ってもいなかった。 ほのぼの。 お母さん、すごい。 いい感じでぼけてるね、 思わせるリズム。 時空移動のタイミング。 ところどころ出てくる笑顔。 うますぎ。 泣いちゃったよ。いい年して。電車の中で。 ![]() 「ペコロスの母に会いに行く」 岡野雄一 西日本新聞社出版 時代を飛んでしまうのは、こういうのもあり。 大島弓子の四月怪談の中の一話。 ![]() この病、ご家族、身近にいる人には大変だ。 でも、 言葉も発せなくなると、もっとつらい。 ※※※ と、認知の話でセンチになったのでちょっと盛り返す。 認知は脳の病です。 脳のどの部分かは専門家に任せることにして、脳の前葉頭を盛り上げるほうに話を持っていく。 やる気を出すには前葉頭に活を入れてあげればいいらしい。 どうやって? 肉を食べろ、大豆を食べろ、特に牛肉を食べたり、ニンニクを食べたりすると増えるらしい。 栄養素で言えばビタミンB6、鉄も効く。 ほかには、笑う、ときめく、目標を立てる。 中でも小さな目標を立てて目標を達成させると脳はうはうはドーパミンを出すらしい。 ご褒美、おいしいものを食べたり、歌ったりなんかするのもよいらしい。 他にも運動したり、いつもと違う道を通ったり。出展:本当に必要な人だけにドーパミン増やす方法教えます。 心理学の時間ですよ!!より。 今日から親に、豆、肉、卵、たべさせるぞ。マグロにイワシ、カツオに白鮭。 それから笑わせて歌わせて。 目標の達成、これは、やっぱり日常の生活に、積極的に取り組んでもらわんと。 家事を回して褒めて笑って。 明日はどれだけできるかな。 いっっひっひ。 ※※※※※※※※※※ 一番上の、岡野雄一氏の本を買った男性は高齢者施設の施設長さんで、 「認知症介護を志す若者に最も教えづらいのは、目の前のお年寄りがどういう人生を歩んでここにいるのか思いをはせることです。この本はそれを教えてくれる」そうおっしゃったそうです。 9/15(水)毎日新聞に書いてありました。ちなみにインタビューの聞き手(おそらく書き手)は尾中香尚里さん。 今日、母から新聞を回収してきました。 ペコロスは母の元に。 読むかなぁ。 追記まで。 2016/09/17 ![]() にほんブログ村 ▲
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| 2016-09-15 21:52
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図書館でラノベの文庫などを借りてきて、パラパラ。
今回借りてきたのは自己愛が強いのが多くていまいち乗れず。 と思っていたら木地雅映子さんのマイナークラブシリーズにどっぷりはまる。 お金持ちの学園の、はぐれ生徒物語。 雰囲気がマンガ、一条ゆかりの「有閑倶楽部」、葉鳥ビスコの「桜蘭ホスト部」じゃん。 というわけで古いコミック、雑誌を引っ張り出して読みはじめる。 ラノベの自己完結して小さくまとまったミステリとは違う、トラブルメーカーが難から難を呼ぶ有閑倶楽部、思いもしない展開が横槍を入れ、話はどぉまとまるんだい、あんた、基本は短編集だろう、ページ数に限りがあるのに、とドキドキさせる波乱万丈。そうそうこのノリを読みたかったのよ、と一気読み。私はいったい何をしているんだろう。 萩尾望都さんは短編の名手だと思っていたけれど、「わかりやすさ」「エンタテイメント」では実はこの人、群を抜いていたんだわ。 少女漫画をなめちゃいけない。 と、思いつつ本棚に戻す、と ![]() 捨てたと思っていた切り抜きと再会。 何百年も時を刻む八角時計や 甘くカビの匂いをもった片山潜のアメリカから持ち帰った一八八〇年代の本 伊万里焼のみごとな焼き物 もう決して鳴ろうとしない旧式の電話機 蓄音機 山岡撤収の額とか くちはてた倉には 篭やちょうちんや裃までねむっていて… ![]() 神坂智子 Remember りめんばぁ、 大好きだった日本家屋。 読んじゃったよ。 おたんこナースの似鳥さんが、夏休み一日太宰を読んだというけれど、 わたしは親の介護で有閑倶楽部と神坂智子さんかい。 いい加減にコミックで見たい、と思いネットで探すと、こういうのがあった。 ![]() 「べんがら格子の家」 同じタイプの話らしい。 この人、明治の話で「パンと懐剣」も書いていたけれど、もっと和(わ)で私小説的な話らしい。 この方の明治は、ふわっとした雰囲気があってペン画がよく似合う。 そういえば「小春日和」がどこかにあるかも。 そして昭和後期の子供部屋探索は、まだまだ続いて日が暮れる。 ![]() にほんブログ村 ▲
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| 2016-09-11 07:16
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テルマエのヤマザキマリさんが描いた 「イタリア家族 風林火山」を読む。
実は昨日遅延した列車待ちのホームと、45分遅れで来て渋滞しながら進む電車の中で読んでいたのだが、 公共の場所で笑ろた。 19hまでに手土産をゲットして、明朝に用意しなければいけないというのに、神戸駅でまったりと時を過ごし、遅延に普通はイライラするだろうタイムリミットが近づく中、真剣に読んだ。 そうそう、こんな感じ。地球上どこに行っても家族や近隣、友人知人そして見知らぬ人に振り回されるのよね~。でもラテン系はこうなのかしらん、イタリアって、そしてポルトガルってもっと自由な国なのかもしれない。アモーレな国だし、あの国は、 思いながら読んでいたけれど、だんだんヤマザキマリさんの勢いにのまれ、完璧に掌で転がされる。 シングルマザーがいかに14歳年下の夫と結ばれ、同居生活を生き抜いていくか。そして海外で職を得る。漫画家として。 この人のパワーはタダモノではない。 まるで国際結婚の歩き方、イタリアン・マンマ編。 これを読んでなお、あなたは国際結婚(ライフ)にあこがれますか。 生き抜くにはパワーがい必要だ。 ![]() ![]() にほんブログ村 ▲
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| 2016-06-20 08:07
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![]() 色あせた三原順レターラック、シール、ファイル。 そして栞。 母のいる病院に図書館にはビリーの森ジョディの樹1があった。続巻は、確かに、病人が読むには辛いかも。 体は動くに越したことはない。 部屋も片付けられるし。 おまけ: 本棚の奥からきれいに日に焼けた響子さんも出てきました。 ▲
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| 2016-03-09 08:15
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「遠くの親戚より近くの他人やで」
母が力強く言ったのは、わたしがまだ5才の頃だったと思う。 兄弟親戚の多い母だったので、ごっついこと言うなぁと子供ながらに言うと、 「いや、ホンマや」 とこれまた力強く言い返された。 と、思う。 小学校に上る前なので物心が定かではない。 別に一族、仲が悪いわけではなく、盆と正月、それから法事と何かと集合しては和気あいあいとやっていた一族だった。 あの頃母はなにをもってそんなことを言い出したのだろう。 先日“元近くの他人”からいただきものをした。 近くの他人というより、わたしにとっての“近くの姐さま、芸術・料理・手作業の神様”なのだけれど、 久方ご無沙汰していたおねぇさま。 いただきものが ![]() 何を今更と言うなかれ。 この僻地で日本の本は貴重なのです。 そしてなにより、 私の趣味をストライク。 持つべきものは“姐さま”だわぁ。 うっふっふ。ありがとうございました~。 ああ風呂に入りたい。 ▲
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| 2015-04-28 02:33
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本当は子供のための本なので、ケイト・クライスを読んだ端からさっさと図書館に返す。
最後の二冊のところで息子(13才)が読みはじめた。 結局幽霊屋敷物語は再度うちに戻ってきた。 こっちは三原順のマンガを引っ張り出す。 最後の短篇集と言われる「夢の中、悪夢の中」 帽子物語が読みたくて出してきたのだけど、亜ゴルバチョフ・ファミリーの「彼女に翼を」で肝を抜かれてしまった。 この作家、こういう毒をさらっと、どきっとうまく描く。 「帽子物語」も『父の奥さんは声の大きな人で』、とか『帽子を盾にして他人を閉めだしている』とか一言一言が重い。 一筆書きで性格描写する人、というのだろうか。 その上絵も描ける。 もっと描いて/書いて欲しかった。 神様が近くに置いておきたいと、思うのも当たり前だ。 ▲
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| 2014-12-14 18:01
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