人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ロージー・プロジェクト


- そろそろ奥さんをもらったら。
友人の言葉に計画を立てはじめた30代の大学教授ダン、遺伝子学を専門としている。
何事も論理的、合理的、効率的。チェック事項を作成し、点数の高い女性を伴侶とすればいい。配偶者プロジェクトのもと、チェックリストを用意して、出会いの場所に積極的に参加していく。
この女性はアルコールが。タバコ、髪染。理想の女性はなかなか見つからず、試行錯誤している中、研究室に若い女の子が現れた。
紹介者はプロジェクトを知る教授の名前。
20代は対象外だが、友人からの紹介ならばと夕食に招待した。
超高級のレストラン。
しかし女の子の目的は「遺伝子学の先生に頼む、母子家庭の父親探し」だった。

※※※※※※
オーストラリア発、「Lost & Found」を読んだならこれは?とブクログ談話室で勧められ、手を出した一冊。
フランス版の表紙も魅力的だったし。


ロージー・プロジェクト_b0321934_14052774.png









Comment Trouver La Femme Idéale ou le Théorème du homard 著者:Graeme SIMSION
ちなみに原書は Rosie Project


ロージー・プロジェクト_b0321934_14055870.png









小難しく書いてあるけれど中身はミスター・ビーン。
惚れた腫れた。コミュニケーション度の低い、アスペルガーがかった理屈臭い先生と、小娘の、とびっきりフットワークの軽い元気なラブストーリー。

バスの中や人待ちのひだまりの下で読んだのだけれど、思わず吹き出したり、取り残される女の子に涙したり。
DNAを求めてのカクテルパーティのシーンは圧巻。
ニューヨークの場面では古くさくも松田聖子の歌、「赤いスイートピー」を思い出した。
読むうちの不器用な主人公の素に慣れてきて、この人の味を大事にして~と思ってしまう。
とびっきりのラブストーリーだった。

日本語訳は「ワイフ・プロジェクト」
ただ表紙がかなり可哀相。
こういう男はまずは周りが魅力を盛り上げてあげないと。


※※※ おまけ ※※※※※
内容はさておき、主人公は頭のなかで小難しく考えると聞き、英語じゃだめかもとフランス語で読んだ。
主人公が初めて会う人の推定年齢とIMCなるものをいちいち頭のなかで割り出していく。
IMC?
これだけは最後まで読んでもわからなかった。
あらためて調べて笑ってしまった。
ボディマス指数。肥満度、だっのね。
まったくこの男、噛めば噛むほどいい味出してくれました。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

+ この本を読む元になったLost&Foundは10/19に。
ロージー・プロジェクト_b0321934_03582594.png








ああ、楽しかった。

ロージープロジェクトは映画化の話もあったが、今のところは保留と聞いた。
無茶を承知で言うならば、時空を超えて三原順氏にマンガにしてもらいたい本。



にほんブログ村 本ブログ 洋書へ
にほんブログ村







by mkbookies | 2015-12-07 14:56 | 洋書
<< ウンターリンデン開きました 13人のテーブル 2016 (... >>