- そろそろ奥さんをもらったら。 友人の言葉に計画を立てはじめた30代の大学教授ダン、遺伝子学を専門としている。 何事も論理的、合理的、効率的。チェック事項を作成し、点数の高い女性を伴侶とすればいい。配偶者プロジェクトのもと、チェックリストを用意して、出会いの場所に積極的に参加していく。 この女性はアルコールが。タバコ、髪染。理想の女性はなかなか見つからず、試行錯誤している中、研究室に若い女の子が現れた。 紹介者はプロジェクトを知る教授の名前。 20代は対象外だが、友人からの紹介ならばと夕食に招待した。 超高級のレストラン。 しかし女の子の目的は「遺伝子学の先生に頼む、母子家庭の父親探し」だった。 ※※※※※※ オーストラリア発、「Lost & Found」を読んだならこれは?とブクログ談話室で勧められ、手を出した一冊。 フランス版の表紙も魅力的だったし。 Comment Trouver La Femme Idéale ou le Théorème du homard 著者:Graeme SIMSION ちなみに原書は Rosie Project 小難しく書いてあるけれど中身はミスター・ビーン。 惚れた腫れた。コミュニケーション度の低い、アスペルガーがかった理屈臭い先生と、小娘の、とびっきりフットワークの軽い元気なラブストーリー。 バスの中や人待ちのひだまりの下で読んだのだけれど、思わず吹き出したり、取り残される女の子に涙したり。 DNAを求めてのカクテルパーティのシーンは圧巻。 ニューヨークの場面では古くさくも松田聖子の歌、「赤いスイートピー」を思い出した。 読むうちの不器用な主人公の素に慣れてきて、この人の味を大事にして~と思ってしまう。 とびっきりのラブストーリーだった。 日本語訳は「ワイフ・プロジェクト」 ただ表紙がかなり可哀相。 こういう男はまずは周りが魅力を盛り上げてあげないと。 ※※※ おまけ ※※※※※ 内容はさておき、主人公は頭のなかで小難しく考えると聞き、英語じゃだめかもとフランス語で読んだ。 主人公が初めて会う人の推定年齢とIMCなるものをいちいち頭のなかで割り出していく。 IMC? これだけは最後まで読んでもわからなかった。 あらためて調べて笑ってしまった。 ボディマス指数。肥満度、だっのね。 まったくこの男、噛めば噛むほどいい味出してくれました。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ + この本を読む元になったLost&Foundは10/19に。 ああ、楽しかった。 ロージープロジェクトは映画化の話もあったが、今のところは保留と聞いた。 無茶を承知で言うならば、時空を超えて三原順氏にマンガにしてもらいたい本。 にほんブログ村
by mkbookies
| 2015-12-07 14:56
| 洋書
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