いい加減な夜食 秋川滝美

ブログが更新できない。

家のWIFI機と交信しなくて何か月たっただろう。
毎月の通信費が訪問者のためのみに支払われている状態。
ここはキッズと親族のツーリストハウスか。

いつからかスマホからの更新もできなくなった。
正しくはアプリを入れれば使えるらしいが、キッズもいじるのでアプリは極力入れない。
(買い物もバグるのでそのまま放置。こっちは好都合)

という訳で本の話はこっちでやってます。
本が好き

でもくだらんネタも描きたい。対策探求中。

くだらんネタ、なんかいっぱいあったなぁ。

メモで書き溜めているからそのうちどこかで。


※※※
昨日読んだ本:

いい加減な夜食

賞味期限切れの食材で作った夜食で、お屋敷のボスにスカウトされたシンデレラストーリー。
でもシンデレラ、お城に来たくはなかったの。
だってボスが世間的には完璧すぎて。

以下私見:


 Mom I`m so hungry

ジェーンオースティンの高慢と偏見、BBC版を見て一番印象に残った英語。
こういう言葉はすぐ覚える。

Ici habe Hunger
こっちの本にも出てきた。
ドイツ語版。
横文字にするとかっこいい。
でも耳にするのは「イッヒ ハバア フンガア」

フンガア。

大昔ラジオで一度耳に挟んだだけで一発で覚えた歌のようだ。

♪ フンガア フンガア フンガア フンガア フンガア フンガア

リズムはどうでもいい。
パロディ 入れ歯を忘れえた高齢合唱団。

こっちが親の入れ歯を見るようになって、入れ歯やそれを使っている方々に関する考え方は変わったにしろ、
子供の頃に刷り込まれた歌は消えない。

そんな話よりも本題。

ノリで読む本。
ヒーローに魅力を感じるならよし、ヒロインに入れ込めるならもっと良し。

図書館戦争みたいなノリで、
もうちょっと細かく遊んでほしくて、
状況描写をエピソードでもっと遊んでほしかったが、
まぁそういう本はおいおい出てくるのでしょう。

軽く読むには楽しかった。
ジェーン・オースティンの高慢と偏見、ダーシーも、出会いの前はこんなんだったりして、とか考えたりして。

ポメスという言葉は懐かしかったわ。
フライドポテト。
アメリカに行くとプレンチポテトと呼ばれ、
フランスではポッムフリット。(des pommes frites)
片言の言葉つたない子供が一発で覚える。
ドイツではここからポメス (pommes)になり、もしくはフリッテン。
こういう言葉も一発記憶。

ケチャップにマヨ。
高貴なお方はこうはいくまい。
ヒロイン佳乃は幼少のころからお忍びで、ジャンクフードをお楽しみあそばしていたのでございましょう。
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いい加減な夜食
秋川滝美著

※※※

すれ違い、勘違いストーリーでは、田中芳樹の薬師寺涼子も読みたくなった。
こっちもキャラたちの自己主張がすごかった。
こっちの俺様もエリート路線でぶっ飛ばし、語学堪能、減らず口堪能。

「いい加減な夜食」
6月までにドイツ語マスターする。
個人的に目標再設定。
きっかけになっただけ、読んでよかったと思える本。




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# by mkbookies | 2017-02-26 10:34 | | Comments(0)

書店断ち

思うとこあって、「○○ができるようになるまで本を買わない」と決めた。
例外はプレゼント本。
つまり自分のための本は、目標達成までは買わない、ということ。
この日曜日の話だ。

目標も、東大合格のような、私にとってハードルでしかないものではなく、もう数週間前に達成できていてもおかしくなかったもの。

そして二日。

古来の風習、「お茶断ち」「酒断ち」は、目標達成のためにもかなりの効果があることを、この歳になってはじめて知った。

ケツに火がついたってやつです。

明日もきっとうまくいく。




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# by mkbookies | 2016-12-06 10:40 | つれづれ | Comments(0)

13人のテーブル /13 à table 2017

久しぶりに紙の本を読む。
キンドルに入っていなかったから。
もとより積ん読読みかけの多いたちで、キンドル試し読みでここのところ足りていたのだが、毎年恒例チャリティ本がペーパーバックでしか出なかった。
それはそれで売上クリアでよろしいかと。

十三人のオムニバス、ランダムに読んでいく。
まずはフランソワーズ・ブルダン、non-anniversaire

あらすじ:
クリスマスディナーにくる二人の子供。もう大きくなって自分の生活に忙しい。来たと思えばさっさと食べて、帰宅ばかり考えている。会話もクリスマスというより、日常会話の延長。三人目は来るわけないじゃん。
放蕩に忙しい三人目は、去年も一昨年も来なかった。今年だって来れるわけないよ。
ー あの子は来るって言ったんだから。
ー あらあらそうですか。
そしてパーティは終わる。
テーブルには食べ残しのディナー。
片付けるのは明日でいいの。
私には時間だけはいっぱいあるんだから。

======
安定して読める人気作家。
クリスマスは一族の一大イベント。
家族ってこんなものだよね、と思える話。


※※※※※



マルク・レヴィ Accords nus



あらすじ:
恋愛には不器用な社会人、見かけた女性に一目惚れ。
思わずつけて行った先で、無言で一冊の本を渡された。
ー ここには来ないで。
そして彼女は玄関先に現れた。

========
感想:
いつものおセンチなレヴィ節。
今回は素直に読めた。
私が大人になったのかしら。
それとも以前怪談本をいくつか読み続けたせい?
どこか幻想的で、この世のものとは思えないような空気が漂う。
ゴーストかい、思えるほど線が細く、存在感の薄げな儚い女性を想像してしまった。


これは今の所一押し。
あと11編。どんな話が続くのだろう。


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# by mkbookies | 2016-11-30 22:40 | 洋書 | Comments(0)

ホラー・ジャパネスク読本

もう怖い本は読まない。
心に決め、図書館に加門七海、「怪談を書く怪談」、「うわさの人物 神霊と生きる人々」対談集を返す。
そしてお持ちかえりが「ホラー・ジャパネスク読本」
なぜなんだ。

宮部みゆきもしゃべってるし、加門さんもご登場。京極氏もいれば他の方々もきっとすごい。
そして読了。

すごかった。

津原泰水さんって、男性だったのね、そんなレベルの本読み歴をもつ私にとって、泉鏡花も田中貢太郎も新鮮だ。
福澤徹三さんもさがしてみよう。

噂に聞いていたが怖くて手が出せなかった三津田信三さんにもびびらされた。
百物語にまつわりすぎた百物語がたり。
対談にまで考えオチをつけるなんて行き過ぎだ(ケツの穴のちっちゃい私)
布団にもぐって電気を消して思い出した。

今井志摩子さんの普通に語る岡山談。
ーここはナメラスジだからね。
魔の通る道だっけ、(読み返そうにも今は図書館に返却したので確認できない)
高校の通学バスの通る道にナメラ、ってあったな。滑と書いてナメラ。
あそこもいわれがあるの?
昔は山奥だから、狐道と言われてもおかしくなし。
軽い気持ちで検索すると、
ビンゴ。

源平合戦が激しかった地で川沿いの周辺は血みどろとなり滑(なめり)進めないほどで。

え、

先日就職が決まって、夜中自転車で走るかどうか真剣に検討した道だよ。

ひぇぇぇぇ。

もう怖い本は読まない。

ホラー・ジャパネスク読本 東雅夫著



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# by mkbookies | 2016-10-28 09:26 | | Comments(0)

水道の水が階下まで フランス ブルターニュにて

フランスの新聞から:

上のウチから水が漏れてます。
上は留守で、留守番は犬が三匹。
喉が渇いたワンコが、お風呂場の水道のレバーを上げて飲み、閉め忘れたことが原因の模様。
こちらがワンコちゃん。https://www.chien.fr/race/berger-belge-malinois/
ベルギーのシェパード犬 マリノア。
ニュースソースはこちら http://m.20minutes.fr/rennes/1943151-20161015-bretagne-inondation-causee-trois-chiens-assoiffes



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# by mkbookies | 2016-10-16 06:11 | つれづれ | Comments(0)

徒然と本の話

よせばいいのに加門七海を読んでいる。
可愛い名前に反して、生々しいホラー作家。書くものは現実性に富み、この世の者ではない者を自ら呼び、読む人の電車を乗り越させる、スピリチュアルライター。
出身大学多摩美だよ、きっときっと絵も描ける。
わたしにとっては、もうどこをとっても信じられない存在。
図書館で「鳥辺野にて」を借りて、迫真すぎて途中で走って返しに行ったこともあった。
性懲りもなく、「猫怪々」を読み、なんだノンフィクションのほうが、軽い調子で読み流せる、と思ったのがはじまりで、
「怪のはなし」「おしろい蝶々」「怪談徒然草」と読んできた。
「おしろい蝶々」の親王の話の宴の風景など、思わずそこだけコピーを取りそうになったほど。
加門七海氏も長野まゆみ氏も、こんなに書けるのに、どうして表街道の路線にならないんだろう。
思いつつも読み、読みおわったら怖くてさっさと図書館に返しに行くくせに、三日と開けずに次を借りる。
これはいったいどういう訳だ。

先日「心霊づきあい」を読み終えた。
11人との対談集。あなたの知らない世界の新倉イワオ氏や、稲川淳二氏の中に、民話に造詣の深い松谷みよ子氏の名前があったから、と自分で言い訳しながらのスタートだった。
大森亮尚氏の名前は、アキヒサと読むのだと初めて知った。
「世界ふしぎ発見!」は異様な確率で虹が見れることも初耳だった。
呪術師の話も興味深い。そういう存在が「ふつうわかるでしょう、近所の人が留守かどうか」というレベルでお付き合いをする村民の話があったのは「怪のはなし」だっけ、とまた読み返してしまいそうになった。
エッセイ、対談は語り口が軽いのだ。軽く怖い話を語るからなんだか読める。どんどんどんどん次を読む。
今読みはじめたのは「怪談を書く怪談」これもエッセイ。
冒頭の話なんて当事者にとっては半端じゃない。
解決してくれる大伯父がいなければいったいどうなっていたか。
けれど加門七海の知人は、いい人ならば必ず解決する。
これがうれしくて、どきどきしながら読むんだよな。




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# by mkbookies | 2016-10-15 15:43 | | Comments(0)

ずずず ウィッシュ リスト

バスに乗る。
前の席の男性(推定 お勤め人)が盛大に鼻をすすっている。青っぱな? 隣人女性、若い、(推定 美人)もすすっ。書いていると後方からもすすすすす。

そういえば夏に娘が図書館を嫌っていたっけ。
静けさの中で盛大に音が響いて。


ああ、日本に戻ってきたんだと、実感。

オリンピックまでに、鼻、かんでください運動を展開しよう。




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# by mkbookies | 2016-10-14 08:13 | 徒然 | Comments(0)

フレンチエリート予備軍 三日間のスト クラスメートに在籍させろ

どこかでプッチッとダニにかまれた。
何日かたって、もしかしたら何週間かもしれない。なんだかだるくなってきた。熱があがる、筋肉痛、インフルエンザかもしれない。いや、ただの風邪だろう、思っているうちに神経症がでてきて。

ライム病は野に住むダニが媒介するやっかいな病気。
犬猫、ウマもかかりうる。人間もしかり。



という風にか、一人の女の子がダニに噛まれた。
症状が重くなり車椅子が必要となった。
しかし学校にはエレベーターがない。
転校させると学校側が判断した。
けれど行先に、彼女の行きたいクラスはない。
学校は由緒正しいエリート学校。パリのリセ・モリエール、インテリキッズの集まるプレパラシオンの一生徒だった。

エリート予備軍、グランゼコール選考前の養成所、だわな。
授業の内容もハイレベルだろうが、生徒たちも『頭と舌』に自信を持っている。

三階の授業を一階でやればいいことじゃない。

小学生でもわかるような対応を学校は拒否。

月曜日、クラスメートは抗議ストを実行した。

勉強も忙しいが血気盛んな17、8。
フランスは飛び級もありなので、もっと若い生徒もいるかもしれない。
だれもが将来の正念場。
それでも伝統校にたてついた。

三日後、学校が譲歩。
転校は白紙に戻る。

弁の立つフランス教育育ち VS 向こうの主張に抗戦する学校陣。
相手の主張っていうのは、すべてを受け入れることじゃない。
学生だからと足蹴にすることでもない。
お互いに意見を表明して、双方納得する着地点を見つける。
こういう交渉を幼いころから重ねていけば、嫌でも経験値は上がる。

どういう交渉があったのか、見てみたかったなぁ。




ニュースソース DNA (Les Dernières Nouvelles d'Alsace)



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# by mkbookies | 2016-10-13 06:46 | 時事 | Comments(0)

塗り絵の話をしたかったのだけれど、

先日から裏で夜中に人の気配がしていた。
柿の色づく秋、ひよどりもキィキィ鳴き、夜はやっと涼しくなってきた。
奇しくも読んでいる本はホラーライター加門七海。
秋の夜長の怪談話。
変な気配がしても暗がりをのぞこうとは思えない。
ドキドキしているうちにいつの間にかやむ茂みのガサガサ。

朝物置をおそるおそるチェックして、侵入者のいないことを確かめていた。

ある夜、ひさびさに普通の本を読む。
小川洋子。
やっぱり裏でガサガサいう。
二階の窓を開けると、一本の木だけ揺れている。
風じゃないよね、一本だけって。
今読んでるの、加門七海だっけ?


懐中電灯をつける。

小ぶりの柿の木になるでっかいアライグマの頭みっつ。

最近熟れそうな実がいつの間にか消えているのはてめえらの仕業かぁぁ。
そういえばこの間から鳴き声がすると思っていた。
まさかそんなお客さんが来ていたなんて。

翌朝青い実もこみですべて収穫。
よく見ると溝に柿の種がちらかっている。雑草に紛れて柿のヘタ。
祖父の代からの柿の木は、アライグマ御用達であった。

青柿の処理を聞きに病院の母にアポなし突撃。
そのあと市の鳥獣係に電話。
バタバタした一日を送り、夜また小川洋子を開く。
アライグマの切ない声が、柿の木の下から聞こえた気がした。
その夜からお客さんは来ない。


※※※※※

話は大きく変わって塗り絵の話。
ネット上でふとさがすと、やっぱりあったイギリス塗り絵。



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とか、


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高慢と偏見等、ジェーン・オースティンの塗り絵本。


ジェーン・オースティンは著作権も切れて廉価本も電子本も山ほど出ているけれど、
こういう挿絵がどっぷり入っているなら、紙の本も売れるわな、と思ってしまう。
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じかに塗る勇気は私にはない。




※※※※※※※

今読んでいる本。
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囀(さえず)る魚 アンドレアス セシェ
もちろんジャケ買い。

ドイツ語なので蝸牛の歩み。


こいつは、表紙をトレースして、塗ろうかとも考える。



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# by mkbookies | 2016-10-07 05:50 | 洋書 | Comments(0)

友風子


最近はまっている本。





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Livre de coloriage pour adultes Dragons 1 & 2

大人用の塗り絵。
絵がうまくなりたいなぁと思って。
色のセンスも欲しいと思って。

こんなので、練習、できるかな。

イラストについて、思いはじめたそもそものきっかけは、最近ジャケ買いしたい若い文庫、児童書がやたら多かったせい。
「わが家は祇園の拝み屋さん」、
「ゆめ結び むすめ髪結い夢暦」、
講談社青い鳥文庫「あやかしの鏡」、
お財布と相談している間に気がついた。
表紙が「全部友風子」さんだ。

(サイトはこちら。仮住まい?)


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(サイト内より)




岩崎ちひろさんのような水彩のぼかし、こんなのが描けたらいいな。
思う私にそもそものデッサン力も色のセンスもかけている。
絵心、欲しい。
マーフィの法則に賭けるか。
とりあえず、画集でお茶を濁すとしよう。


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この人の描くお茶は、赤い澄んだハーブティかもしれない。




あぁ、淡いぼかしを背景に昇る、巨大な龍が描いてみたい。
夢は大きくもってみよう。

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# by mkbookies | 2016-09-21 08:55 | | Comments(0)

ちょっと呆然: 柏葉幸子さん二冊 & 「ダンナ様はFBI」

三冊読む。


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さて、一番読み終わって呆然としたのはどれでしょう。

そんなこと知らんわ。
言われそう。
ちょっと聞いてみただけです。
どれも新刊ではないし。
左から 「ダンナ様はFBI」田中ミエ 2008年12月発行
「つづきの図書館」 柏葉幸子 2010年
「帰命寺横丁の夏」 柏葉幸子 2011年

まずはエッセイ、FBIからいきましょう。

ダンナ様、は「ダーリンは外国人」というマンガが出たころ、二番煎じ? というタイトルで出てきた本。
ある日仕事先に行く途中、いきなり道をはばんだ異国の男は、後日いきなり電話をかけてきた。
どうして連絡先を知ったのだ。
そしてその後ぽつりぽつりと手紙が届き、二年後にはプロポーズ。
プロポーズって、お付き合いの一つもしてないじゃん。
けれど相手はFBI、行動心理分析はお手の物、著者はどんどん手玉に取られ。
無理難題も押し切ってくる。黙って俺についてこい!??
一挙一動を束縛する元FBI、退職してもFBIは体から抜けず。

モラハラかい? このアメリカン、まるでコンビニ人間だよ、と思っていたらもう20年以上前にあった話だった。
この人なんだかやっぱり変、その変なところが書きたかったという著者。
不思議なカップル生活を、軽妙に突き放したように書き綴っていた。
ご主人、世間から身を隠したいようなのに、何をやってもネタになって世間に有名になっていく。
挙句の果てには映画になって。
この国際結婚、結局何とか続いたのかいな。
娘さんはどうも大学生。ちゃんと社会に適応できるように育ったのでしょうか。
ネットで見るところ、娘さんもうまく距離をはかりながら、20年以上家族をやっていたそうだ。
ご主人が2011年に病気で亡くなるまでは。
キツイよね、そういうラストって。
いろんな意味で、ダメもとでアタックしてよかったじゃん、ムッシューFBI。
人生いろいろあるものだ。

※※※※※※※※※※※
次に「つづきの図書館」
児童書。
図書館の書架の間から司書の桃さんは声をかけられた。
「つづきが知りたくてたまらん」
「さがすのを、お手伝いしましょうか?」桃さんはこれが仕事と答えたけれど、
探しているのが貸し出しされた本の、借り手のその後が知りたかったとは。
質問者は、パンツ一丁のはだかの王様だった。
これはある意味、寺村輝夫の困った王様よりももっと困った王様だ。
とにかくそんな恰好で、外をうろうろ歩かないで!

笑えて笑えて、最後はマジにドキドキした。
最後はそこまでしなくてよかったんじゃないのかな、おばあちゃんはおばあちゃんで、その人のままでいさせてあげたかった。


※※※※※※※※※※※
それから「延命寺横丁の夏」
児童書。
古い日本家屋に住む10才の男の子、夏の夜、TVの怖い話特集を見た夜に、見ちゃったよ、白装束の女の子がコトリと家から出てきた姿を。
あんな子、うちにはいない。
誰だい、いったい、お化け?
女の子は翌朝、普通に学校に登校していた。
同じクラスで幼馴染。
昔からいるかのように普通にしゃべって笑っている。
目を白黒させる主人公のほうが、周りのクラスメートがひやかしてくる。
なんだよ“あかり”のことばっかり見て。
でも、こんな子いなかったじゃん。

主人公は社会の時間に偶然見つける。
自分の家のあたり、昔は帰命寺と呼ばれていた。
うちの辺にお寺があった?
あいつ、うちから生き返ったのか?

話はこの路線で続くのかと思った。
しかし、夏休み社会科の自由研究にかこつけて、自宅の昔の聞き取り調査に出るあたりから、あたりに不穏な空気が流れはじめた。
帰命寺の抱える謎はなに?
いったい帰命寺って、なにもんだい。

話はそこから大きく変わり。

変わりすぎだよ、言いたくなるほど他の話になり、でもそれは、すべてが一つにまとまっていく。

うまく言えない。
読んでよこれは、図書館で借りてでも。
それからじっくり語りあおう。
いまはただただ茫然自失。





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# by mkbookies | 2016-09-18 11:52 | | Comments(0)

かねがね噂は聞いていましたが :ペコロスの母に会いに行く 岡野雄一

どうしてこの本を買うんですか?
書店で購入した人を目の前にして、著者は男性客に聞いたという。
介護に携わる若者が、被介護者にも背景があると一番わかるのがこの本だから、そういう風な言葉で返答を得たそうだ。
今朝の毎日新聞に載っていた。
言葉はうろ覚え。
新聞は今朝、入院している母に持って行ったので、今すぐには正確な内容が確認できない。
本の虫の母は、次に会う日に聞くかもしれない。
— この本読んだ?

噂には聞いていた。
長崎の本屋で何か月もベストセラーになっていた本があると。
そこから西日本新聞社が全国出版し、今も版を重ねている。

興味はあった。けれど歳を重ねた親を持ち、そしてわが身のためにも耳をふさぎたくなるこの病。
母入院中の病院にある、ボランティア図書館の棚にあるのも知っていた。
今まで見て見ぬふりを重ねてきた。
けれど今の母なら聞けるだろう。
— この本読んだ?
まだ本が読めるならば。
本が読める頭も体力もあるならば。

渦中にいたこの作者は、この病とまっこうから立ち向かっている。
笑わないとやっていられない、という気もわかる。
親御さんを見舞いに行って、家に帰って描いたというマンガ。
こんなに笑えるとは思ってもいなかった。
ほのぼの。
お母さん、すごい。
いい感じでぼけてるね、
思わせるリズム。
時空移動のタイミング。
ところどころ出てくる笑顔。
うますぎ。
泣いちゃったよ。いい年して。電車の中で。


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「ペコロスの母に会いに行く」 岡野雄一 西日本新聞社出版



時代を飛んでしまうのは、こういうのもあり。

大島弓子の四月怪談の中の一話。


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この病、ご家族、身近にいる人には大変だ。
でも、
言葉も発せなくなると、もっとつらい。


※※※

と、認知の話でセンチになったのでちょっと盛り返す。

認知は脳の病です。
脳のどの部分かは専門家に任せることにして、脳の前葉頭を盛り上げるほうに話を持っていく。

やる気を出すには前葉頭に活を入れてあげればいいらしい。
どうやって?
肉を食べろ、大豆を食べろ、特に牛肉を食べたり、ニンニクを食べたりすると増えるらしい。
栄養素で言えばビタミンB6、鉄も効く。
ほかには、笑う、ときめく、目標を立てる。
中でも小さな目標を立てて目標を達成させると脳はうはうはドーパミンを出すらしい。
ご褒美、おいしいものを食べたり、歌ったりなんかするのもよいらしい。
他にも運動したり、いつもと違う道を通ったり。出展:本当に必要な人だけにドーパミン増やす方法教えます。

心理学の時間ですよ!!より。

今日から親に、豆、肉、卵、たべさせるぞ。マグロにイワシ、カツオに白鮭。
それから笑わせて歌わせて。
目標の達成、これは、やっぱり日常の生活に、積極的に取り組んでもらわんと。

家事を回して褒めて笑って。

明日はどれだけできるかな。
いっっひっひ。

※※※※※※※※※※

一番上の、岡野雄一氏の本を買った男性は高齢者施設の施設長さんで、
「認知症介護を志す若者に最も教えづらいのは、目の前のお年寄りがどういう人生を歩んでここにいるのか思いをはせることです。この本はそれを教えてくれる」そうおっしゃったそうです。
9/15(水)毎日新聞に書いてありました。ちなみにインタビューの聞き手(おそらく書き手)は尾中香尚里さん。
今日、母から新聞を回収してきました。
ペコロスは母の元に。

読むかなぁ。

追記まで。
           2016/09/17




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# by mkbookies | 2016-09-15 21:52 | マンガ | Comments(0)

そろそろ年貢の納め時 : 横文字

不意に暇ができたので何をしよう、献立帖も読んだし、本編、みをつくしでも、と考えつつもネットをしてしまう。
明日できることは今日やる、基本的にそのスタンスでできるようになったは、ネット一つでも不意に不通になるフレンチライフの賜物。
しかし、それでもいまだに、実際に手を付けるまで他の事に気を散らしてしまう傾向にある。

という訳で、ネットを見ていた。
書評サイト、本が好きで見かけた「囀(さえず)る魚」、著者アンドレ・セッシェ、苗字にアクセントが付いている。原書、フランス語? 検索してみると、
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なにこれ、
この、この、向こうに生えてる二本の長いのは、もしかして、もしかして。

(Andreas SECHE “大文字のEの上にアクセント記号”、Zwitschernde Fische)

オリジナルがドイツ語の本だった。

ドイツ語が読めるようになりたい!!!



言葉読めなくても、表紙だけなら今の時代、ネットで眺めていればいいんだけどさ、
どうしても手元に欲しいなら、買えばいいじゃん、ちゃんと払って。
今画面の前でいろんな思いが頭の中をぐるぐる回っている。

日本語の書評によると、どうもこれは本フェチのための本らしい。
いいえ私はウサギフェチ。

え、え、え、
どうしよう。
ドイツ語、いつかやろうと思ってたんだけど。
明日できることは今日やるけれど、いつかやろうと思っていたことは全く範疇になかったよ。

とりあえずKindleで原書のサンプルをダウンロード。
いったい誰が読むんでしょう。

ど、ど、ど、ドイツ語だ~。



日本語版はこれ。

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囀(さえず)る魚 アンドレアス セシェ
図書館で借りようかと検索したら、2冊あるけど予約が16件。
ど、ど、ど、どぉしよう。

公式サイトらしきものはこちら



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# by mkbookies | 2016-09-14 12:16 | 洋書 | Comments(0)

本があちらとこちらにあるということ: 「みをつくし献立帖」 高田郁

24リットルのリュック一つで帰省したため、大半の本は向こうの家に置いてある。
横文字は結構キンドルになっているので、まずは「試し読み」でダウンロードできる。どうしても、となったら再購入。
日本語は、結構古本屋さんで事足りる。
北原亜以子、宮部みゆき。一回購入してるからいいよね、自分に言い聞かせながら古本屋さんで安価ゲット。
こっちは図書館という手もある。
なんとかなる。

思っていたら、高田郁のみをつくしシリーズが、リサイクル店でセット販売されていた。
これはキツイ。
後ろの数巻をまだ読んでいない。
定価で購入するよりもお得なセット価格。
状態がそう悪いわけではない。

気が付いたら思わず購入していた。
天からのお恵み。
高田郁さん、定価で買わなくてごめんなさい。

で、セットに「みをつくし献立帖」までが入っていた。
普段この類は読まない。
第一レシピって文庫の後ろに載ってたじゃん、思いつつもぺらぺらめくる。

作品が誕生する過程、料理本が生まれる、一日つる屋の顛末等々、ちりばめられた「内緒噺」
手紙のような朴訥なエッセイ、朝の忙しい時間だというのに、座り込んで読んでしまった。

従来時代小説は江戸物、捕物、剣豪物でなければ売れなかった。主人公を上京させて、厨房で刃物を握らせた作者に万歳。
病を機に方向転換した著者の、長い道のりが身に沁みる。

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料理をしない私でも、五つ星をつける。
昔エースをねらえか何かで読んだ言葉を思い出した。
「心から出た言葉、心に通じる」。


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# by mkbookies | 2016-09-14 09:56 | | Comments(0)

木地雅映子(きじかえこ) 氷の海のガレオン

親の入院で一年間の休暇をとって帰省中。
はじめはあわてて「末期休暇」を申請したが、これは最長3か月とのこと。
短すぎるとあわててサバティックで申請をし直した。
やることがある、試してみたいことがある、何かに専念したい、で一雇用先で一回だけ、一年間とれる休暇。
こういうのって、転職準備とか、世界一周とか、放浪の旅のために取るんだと思っていた。
まぁ、夏にはキッズが観光で来たが。

様態は落ち着き、一度退院し、また入院し、一方家のほうにも障害一級がおり、

一年じゃ足りない。

年末には介護離職になりそう。

無念。

それでも時は流れる。
「マイナークラブへようこそ」ではまった木地雅映子を図書館で数冊借りてくる。
「マイナー」は有閑倶楽部や桜蘭ホスト部、ハチミツとクローバーをほうふつされるものがあったが、どうもデビュー作は重いらしい、と聞いたので図書館で小手調べ。

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)


まず「氷の海のガレオン」

群像新人文学賞の優秀作品に選ばれ、デビュー作になった話。
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自らを天才だと信じて疑わないひとりのむすめがありました。青木杉子。十一歳。――わたしのことです。

学校に通わなければいけない6年生の話。

梨木香歩の「西の魔女が死んだ」より腹に力が入った女の子。でも、学校に行かなければいけない。


どうして?

学校には黒オーラの女の子たちがいる。(←とは文中語られていないが)

親だって、学校が一番だなんて思っていない。
でも、言わなきゃいけないんだ。
学校に行きなさいって。

どうして?

読んでいて、なんでこういうやつらと合わせていかなぁあかんねん、と思ってしまった。
意地悪な女の子っていうのは、ホントに底意地が悪い。
そして自分を持とうと、頭(こうべ)を上げようとあがく主人公が「西の魔女」よりもっと真摯。


どこか似た雰囲気の本があった。
思っていたがと、アップしながら気が付いた。
人間失格じゃん。斜陽とか。
上から目線の自信に欠ける主人公。
こっちはもっと時代が現代で、涙がとってもなまなましい。


※※※
「オルタ」

六歳、小学校一年生の女の子が主人公。
自閉症がかっていたが、母親とのコミュニケーションはとれている。
女の子が怖いと思ったとき、目の前に見えない壁を下ろしてしまうことは理解している。
隣の席には多動児。
境界線を越えて、怖いことをいっぱいしてくる。
鉛筆をとったり、消しゴムを破壊したり、はさみをふりあげたり。
どうして???
どうして学校に行かなきゃいけないの?


あとがきからするとほぼ実話。
あとがきのラストはきっと実話そのママ。
この歳ではこの言葉が、一番応えたよ。
引用はしないので、機会があったら手に取って。
これほど不意打ちはオチは、簡単にはばらせない。



子どもは社会の預かり者なのだから、理不尽なことにどうやって対処したらいいか一緒に答えを探し、危険がせまったら叫んで逃げ、
そんな小手先では我慢できない、もっと繊細な人がいる。
いろんなひとがいるから、本当の解決策が見つかるのだ。
黒いオーラをぶっ飛ばせ!!!



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# by mkbookies | 2016-09-13 06:45 | | Comments(0)

神坂智子 りめんばぁ

図書館でラノベの文庫などを借りてきて、パラパラ。
今回借りてきたのは自己愛が強いのが多くていまいち乗れず。
と思っていたら木地雅映子さんのマイナークラブシリーズにどっぷりはまる。
お金持ちの学園の、はぐれ生徒物語。
雰囲気がマンガ、一条ゆかりの「有閑倶楽部」、葉鳥ビスコの「桜蘭ホスト部」じゃん。
というわけで古いコミック、雑誌を引っ張り出して読みはじめる。
ラノベの自己完結して小さくまとまったミステリとは違う、トラブルメーカーが難から難を呼ぶ有閑倶楽部、思いもしない展開が横槍を入れ、話はどぉまとまるんだい、あんた、基本は短編集だろう、ページ数に限りがあるのに、とドキドキさせる波乱万丈。そうそうこのノリを読みたかったのよ、と一気読み。私はいったい何をしているんだろう。

萩尾望都さんは短編の名手だと思っていたけれど、「わかりやすさ」「エンタテイメント」では実はこの人、群を抜いていたんだわ。
少女漫画をなめちゃいけない。

と、思いつつ本棚に戻す、と
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捨てたと思っていた切り抜きと再会。


何百年も時を刻む八角時計や
甘くカビの匂いをもった片山潜のアメリカから持ち帰った一八八〇年代の本
伊万里焼のみごとな焼き物
もう決して鳴ろうとしない旧式の電話機 蓄音機
山岡撤収の額とか くちはてた倉には 篭やちょうちんや裃までねむっていて…




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神坂智子 Remember りめんばぁ、
大好きだった日本家屋。




読んじゃったよ。

おたんこナースの似鳥さんが、夏休み一日太宰を読んだというけれど、
わたしは親の介護で有閑倶楽部と神坂智子さんかい。

いい加減にコミックで見たい、と思いネットで探すと、こういうのがあった。
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「べんがら格子の家」
同じタイプの話らしい。
この人、明治の話で「パンと懐剣」も書いていたけれど、もっと和(わ)で私小説的な話らしい。

この方の明治は、ふわっとした雰囲気があってペン画がよく似合う。
そういえば「小春日和」がどこかにあるかも。
そして昭和後期の子供部屋探索は、まだまだ続いて日が暮れる。




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# by mkbookies | 2016-09-11 07:16 | マンガ | Comments(0)

病院での再会

母が年明け早々に入院した時、病院のコンビニに並んでいるのを横目で見ていた。
活字中毒なのは自分だけではない。
入院して外出できない人に、この本はあるのだ。
母は100グラムの文庫本ですら重いという。
読めるうちに読める出会いを。通りすがりの見舞客が気軽に買うべきではない。
胸の内で繰りかえし、なんとか衝動買いする手を止めた。

先日、母が再度検査入院をした。
病院内、寄付本を貸し出す図書館で、この本を見かけた。
あなたは同じ本?
わたしにはどれも同じに見えるのだけれど。



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「床下仙人」原宏一

子どもに顔を忘れられるほど家に帰れないビジネスマン。
誰かうちにいるみたい。留守宅を守る妻が言った。
出しっぱなしだった新聞が朝起きたら片づけられているという。
そんなわけはないだろう、言った亭主も目の当たりにした。
ゆっくり床の下に消えていく仙人を。

ファンタジーに始まって、現実味いっぱいで終わる話。
充分に現実味がある話だが、床下にポイントを置くあたりが不意打だった。

半面、昔他のタッチで床下男の話を読んだことがある気もした。
気のせいかも。
なにはともあれ、登場人物たちがいい意味で生々しかった。

生のサラリーマン、労働者本と言えば



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「まぼろしのパン屋」松宮宏


満員列車に押し込まれる日々、朝から壮絶な関取合戦。座れなければ社まで立ちっぱなし。会社は会社で先日暴力団との癒着が発覚し、上が大変わりしたとばっちりで、スケープ・ゴードな役割りが回ってきている。億単位の運用を任される一経理。家庭は円満、亭主元気で留守がいい。家も買ったし、妻はパン焼きに熱を入れる。いいものを焼くにはやっぱりいい材料を使わなくっちゃね。高価な輸入小麦を使って、おいしいパンには高価なワインを。文中には出てこなかったがここまでいいパンが焼けるならきっとオーブンもプロ並だ。言及がないので薪ではなかろう。一方会社では億単位の赤字を出してしまう。上から指示があった小麦相場が裏目に出た。「この小麦はどうするんだ」上司に言われる。「パン屋でもはじめるか」いやいや話はそんなに簡単にパン屋に向かうものではないのです。

& ホルモン屋のおじい大活躍の「ホルモンと薔薇」、満員電車に押し込む側の、「こころの帰る場所」
サラリーマン、労働者ハッピーエンドな、こっちは読んでいてうれしくなるようなファンタジーだった。

活字中毒の母は、本が切れると騒ぎだす。
先日これを読んでいた。

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572グラム


腕の力は回復しているらしい。



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# by mkbookies | 2016-09-06 06:12 | | Comments(0)

「脳には妙なクセがある」 池谷裕二著

図書館で借りてきて、まだ読み切っていないのだけれど、きっといつまでたっても「完全には読み切らない」自信があるので今書く。

「脳には妙なクセがある」 池谷裕二
ソフトカバー300頁以上に小ネタが山ほど記されている。

「脳によい、わるい、12の栄養素」P.209 だとか、
「コーヒーの香りをかぐと、他人に対して親切になる」P.155 だとかの実用ネタがあると思えば、どう活用したらいいのかわからないほどの専門ネタもある。例えば、
アメリカの大学で男子学生に教育番組とHビデオを見せた。それぞれ閲覧した後に男子学生から汗を回収。それを女子学生に嗅いでもらった
嗅覚は特に区別なし。
しかし、脳は教育汗とH汗をはっきりと区別していた。

忍ぶれど、色に出にけりこの脳波。

わかりやすく書いてくれたのは東京大学の先生。
東大入門本としても(?)、いつも傍らに置いて、ランダムに読んでいきたい。
図書館はどこまで延長させてくれるだろう。



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気に入った本は、買うべきなのだろうか。
買うとなれば金銭面からも考えなければならないし、場所、この先引っ越しもあるだろうから持ち運びの問題も出てくる。
Kindle?
でもやっぱり紙がいい。
それだと場所と移動の問題が、
ああ、どうしよう。
買おうか。

人間年齢とともにリスク管理能力が減っていくと、この本に書いてあった。
買おうか。
どうしよう。

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# by mkbookies | 2016-08-17 23:44 | | Comments(0)

夢が叶うということ : パンダを自宅で飼う方法 白輪 剛史著

真面目に本職に励もうとした矢先に、王子動物園へのお誘いがきた。
神戸港で産湯につかり、幼稚園、小学校と遠足と言えばこの動物園、引っ越しても出先からでも、目をつぶってでもたどりつける。
久々のお誘いをどうしてむげに断れよう。
思って早朝電車に乗り込む。
下車する駅を乗り越した。
読んでいた本が悪かった。

「パンダを自宅で飼う方法」白輪 剛史著


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18才からの動物商、爬虫類やケモノを扱ってきた知識を生かし、素朴な一般人の疑問に答える。
パンダは飼えるの? 
ナマケモノは?
チーター、ペンギン、フラミンゴなんてどう?
シロナガスクジラなんてどうやったらいいの?

意外と飼いやすい動物も挙がっていたが、においの問題、サイズの話、温度に湿度、エサの解凍の仕方、至れり尽くせりの解説書だった。
電車の中でも夢中で読んで、ついつい動物園でも開いてしまう。
園に何しに来てるやら。

著者は思わぬところから、亀水族園を手に入れた。
改造して動物園に。
子供の頃からの夢は、自分の動物園を持つことだったそうだ。
妄想でも大口でも、夢は叶うときは叶う。

広い広い古城に住めたなら、きっとわたしはキリンと住もう。
始終修理が必要な城で、キリンはゆったり芝刈りと剪定に従事してもらう。
防犯係はガチョウの一軍。
羊や山羊もキリンの手伝い。蹴られないように自己責任で気を付けてもらおう。
石の建物は中が寒い。
暖をとるのに暖炉が必要。
キコリは人の手を借りよう。薪で部屋を暖めて、調理用の鍋も吊るしてみる。
暖炉の横にはナマケモノ。


キリンはキックがはんぱじゃないそうだ。ライオンすらも絶命させる。
私が蹴られて死んだなら、趣味を極めたとでも思ってね。
遺言として言っておこう。キリンは死罪にしないこと。
古いお城に住めたなら。


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# by mkbookies | 2016-08-15 17:26 | | Comments(0)

残り少ないとはいえ、まだ次の春があると信じて 「誰にも書ける一冊の本」荻原浩著


日本語の本が思うように手に入らない中、読みたかった作家のひとり。店で見つけて手に取ってみる。「誰にも書ける一冊の本」
第一印象、なんて紙が厚いんだい。もっとコストを抑えてくれれば、価格も送料も安く済むだろうに。
思いつつも開いてみた。
あ、倒れた父の闘病記?
以前、母が倒れて入院していた時に、病院にある図書館で青木玉の「小石川の家」を読んだことがあった。
祖父、幸田露伴、母、幸田文の思い出。
幸田文の書いた話を、違う視点で語ったものなどあり、猫の話なんて可愛いなぁ、思って読んでいたらラストは幸田文さんのラストだった。
母の入院中にゲンの悪い、あわてて読み進めて(途中で読み終えると後を引いて余計にひっかかる)、翌日に返した覚えがある。
葬儀の手配が記されている本は、介護のさなかでは読みたくない。

が、この本はドツボのストライクだった。

父危篤で帰ってくる長男。元小説家の自営業長男は、母から原稿用紙の束を渡された。
「感想を話してやってよ、お父さんに」
近すぎる身内の書いたものはむずがゆい。
3年ほど書き続けた束に、息子としての思いや、つっこみをいれながら読み進む。
「長くて短い物語」

「自慢はほどほどにしないと、嫌われるよ。読者に」
父へ語り掛ける主人公はあくまでも大人。
「ところで、クマの話はどこへいってしまったのだろう」
主人公の生活と父の今までが交差していく中、話はアルバムのはがされた写真に向かっていった。

とっかかりは私的な事情で躊躇していたくせに、話にどんどんひきこまれ、あっという間に終焉を迎える。
うまい構成。
映像的なきれいなラストが、倉本聡のドラマ、「北の国から」を見る思いだった。

ちょっとじん、ときた。

星5つ。

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「誰にも書ける一冊の本」荻原浩著


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# by mkbookies | 2016-08-14 09:04 | | Comments(0)

人質の朗読会 小川洋子

しまった。本を延滞してしまった。あっちの図書館は期限が4週間で、うっかりそのリズムをカウントして、気が付いたら二週間を大きく過ぎていた。そんなどうしようもない言い訳を心の中で唱える。もちろんカウンターでは言わない。

言わないのが、図書館の静かな要因になっているのだろう。
あっちは誰もがしゃべるために本を借りる。(ちょっと言い過ぎ)
司書さんにもレジの方々にもバスの運転手さんも、みんなそれぞれ顔があった。
こっちはみんな仕事のために席に着く。
ちょっと寂しい。

というわけで、延滞して読んだ小川洋子の「人質の朗読会」
どうしてこういう設定で書くのだろう。
どうしてみんな同じしゃべり方をするのだろう。
どうして誰もが、

ひっかかりつつもするすると読み進む。
作者の言いたかったのは些末な状況ではないのだろう。
「博士の愛した数式」の著者が描く夢物語。
夢の中に現実が光る。
うんちくを超えたところでこの著者は呼吸をしている。
こだわらない門には福来る。
ちょっと不思議な物語たち。

「杖」も「ビスケット」も「談話室」も、「ヤマネ」も「スープ」も「槍投げ」も(もっと外に出ろ未亡人、あなたの未来はあなたのためにある、と言いたい)、「花束」も「アリ」も面白かったが、個人的に惹かれたのは「死んだおばあさん」の一節。

— 潔癖症でわがままで浪費家。人の悪口が何より大好き。どんな場面であれ自分が中心にいなければ我慢できず、常に自分の喋りたいことだけを喋る。怒り出すと手が付けられず、容赦なく相手を責めつけ、徹底的に打ちのめす。(中央公論新社 P.186)

いるよね。こういう人。あなた何か過去にあったのですか、と言いたくなるほど激しい人。
厄介だけど先行きの気になる。
私にとって「よく似た」あの人、いったい今はどうしているだろう。

読みながら思考が趣旨から弾けだし、明後日のほうに飛んでいく本。
こういう本に私は逢いたい。


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人質の朗読会 小川洋子




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# by mkbookies | 2016-08-13 09:38 | | Comments(0)

マジかよ、でもマジなんだろう: 中国てなもんや留学記 谷崎光著

ほんまにマジに捨てたろか思た。

本が悪いのではない。文章は好きだ。バイタリティがあふれ、現実味があり気持ちがとってもストレート。(おそらく)
のびやかで素直、実直なご気性に見える。
が、本の中には中国が見える。
著者の目を通じた中国。ひとりの一論。でも、これも人間の姿なのだろう。


— 典型的なABC(American Born China=アメリカ生まれの中国人)。祖父母か親が移民している彼らは、親の尋常でない苦労を見ているから努力家でもあるし、東西文化のハーフというよりは、二倍のダブルの人々で、行動的でカラッとしている。東洋人とも西洋人とも自然に仕事ができ、かつたいへん有能。中国のわけのわからん世界も中から知っている稀有な存在である。(文春文庫 P.31)

ふむふむ。


— 北京大学で一番良かったのは、学生である。
 アホなヤツもいるが基本的にはやはり現代中国の最良の層ともいえ、時間も守る。礼儀もある。意欲もユーモアもある、つまらない授業も学位のためと割り切って、先生を立てている。そうして黙って留学に行く。突き抜けるような頭の良さにはよく感服した、ゆるゆる管理のプラス面か、他人の面倒を見る余裕もある。(文春文庫 P.151)

成程。

— 中国貿易公司の人は国際ルールを無視しまくっていた。世界を相手にチャイナルールでゴーゴーで、クレーム、納期、保険、全部知らん顔。(文春文庫 P.153)
今と変わってないじゃん。貿易の国際法も大学で教えていないらしい。

—この人たちは子供のころから騙され続けているんだ。(中略) メディアに流れる反吐が出そうなほど美しい言葉と、現実との極端な乖離(かいり)の中で育ってきているのである。
 巨大な嘘の中で暮らすのに嫌気がさした人は国を出るしかない。 
(文春文庫 P.177)

おっと。

— なぜこんなに簡単に、息をするように嘘をつく、人を騙す。良心はないのか― (文春文庫 P.175)

マジかよ。

— 中国はちょっと前まで、食う物もなかったんだぞ、(中略)  あんたも中国人で親が病気になったらわかるわ。中国の大学生一人の後ろには何人の養わなくちゃいけない人がいるかあなた知ってる? それぐらいは「礼儀」で汚職とは言わない (文春文庫 P.179)

マジなのでしょう。

— 脳みそに焼き付けられているのは、やはり子供の頃から叩き込まれた中国人を殺害する日本人軍人の姿。 (中略)
 (戦後)賠償は1972年に周恩来がサインして放棄したんだよ」と反論したら鳩が豆鉄砲を食らったような顔になった。(文春文庫 P.245)


今からたった10年前の中国の話。

― 内心反政府と言いながら、政府に怒れと言われたら怒り、政府に黙れと言われたら黙る。本人たちも気づいていない条件反射(文春文庫 P.317)
この学生たちが今社会に出ている。

相手の異論をスルーして、黙って過ぎ去るのを待っていたら、彼らは何も知らずに生きていく。

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谷崎光著「中国てなもんや留学記」 2007年出版


※※※※※※※※※※※※

谷崎光: オフィシャルブログ http://blog.goo.ne.jp/tanizakihikari 

新卒で入った商社で中国を学んだ谷崎光氏、「中国てなもんや商会」アポなしコネなしで文藝春秋から出版。退社後中国留学を経て在北京15年目。




おまけ。私の昔のブログ。体裁がごっつい古いです。
本の棚:谷崎光







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# by mkbookies | 2016-08-12 07:49 | | Comments(0)

赤ん坊は川を流れる

デンマークでドラマにもなっているミステリ・シリーズ第一巻。
40代バツイチ、コブ付き。母親としても新聞記者としても、公私ともに悩みがつかない。ティーンの娘は彼ができ、そろそろ巣立ちが見えてきた。転職したばかりで職場の位置もまだ不安定。借りた家は不具合ばかり。そんな主人公が同世代の友人ふたりと誕生日を祝う。気の知れた友人がくれたプレゼントはバイブレータ。騒いでいる中川から何か流れてきた。

友人たちもそれぞれに多感で、一人は出産を控えている。もう一人は助産婦さん。勤め先の産院で、新生児が呪いの言葉を記された。

===============

主人公の含蓄ある言動や観察眼が気になる。友人や同僚、出会う人たちの心の動きに現実味満載。ミステリ、サスペンスというよりソープかコージー? まぁ分類などはどうでもいい。話を女心を掴みながら北欧ラブライフを描いていく。ドロドログロでもないようなので、結構気軽に読んでいた。ラストまでは。

実は二冊目から読んでいたので、主人公の謎には乗せられなかったが、それでも2冊目は大切なところをバラしてはいなかった。最後のまとまりはすべてその過去に基づいていた。

登場人物たちの気になる大人のシリーズ。
ドラマになるのがよくわかる。
ちょっと続きを読んでみよう。




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「赤ん坊は川を流れる」 エルスベツ・イーホルム著




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# by mkbookies | 2016-08-09 23:14 | | Comments(0)

嘘みたいな本当の話 ①

7/28に読んだ、「嘘みたいな本当の話 みどり」の前の巻を読む。
第二巻のみどりで、二冊目は皆文章がうまくなったと言われていたが、確かに第一巻は文体がばらばらだった。
ちょっとポイントの掴みにくい話もあった。

第二巻のほうがおもしろい、などと思いつつ読みはじめたけれど、やっぱり事実は小説よりも奇なり。
こっちの想像を超える、肝を抜くような話がいくつもあり、思わず、え~とかおぉとか言ってしまう。
読み終わる頃には島根県の中村奈々さんのファンになっていた。
内田晴さんも捨てがたい。
挿絵そっくりの内田晴さんが会った、内田百間そっくりの男性の作った、金目鯛の煮付けが食べてみたい。


現在「みどり」を母が読んでいる。
— 前書きが長おてな、なんなんやあの本は。
言われてみれば前書きにコンセプトや話を分ける由来やら書かれていた。
今のノリ言葉で。
それでも83才の母は一言一句きちんと読んでいる。

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面白かったよ。

「嘘みたいな本当の話」 高橋源一郎、内田樹 選


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# by mkbookies | 2016-08-09 23:07 | | Comments(0)

いぃらっしゃい・ませ~ :コンビニ人間 村田紗耶香

息子が一か月来ていた。
はるばる海外から来て覚えた言葉が 「いぃらっしゃい・ませ~」
ファミリーマート、ローソン、7/11、グループ名も数種学習。
京都も姫路城も暑い中交通費をつぎ込み、お寺の階段も足を棒にして昇り、展望台からは景色も見せ、地方行事にも参加させたのに、なぜなんだ。

噂の「コンビニ人間」とコンビニで出会う。
本は本屋で、が原則なのだが、そのコンビニは母の4か月お世話になった病院の中にあった。4か月私の血肉を作ってくれた店舗。よって記念に購入。
ちなみにその店のお弁当は病院の栄養士さんとのコラボでできていて、同じチェーン内とも品ぞろえを異にする。
そうとも知らずに私はそこでコンビ二デビューを果たし、「コンビニ」への固定観念を培った。
6畳ばかりのスペースに、人生のお供、オムツから洗浄薬、おひとり様用のデザートもスイーツも、ぎゅっとつまった世界。
介護で大切なことは、病院のコンビニで教わった。

それはさておき、読書感想。

自分の考え方はどうも人とは違うらしい。
よかれと思った解決策に、親はいつも泣いてきた。
でも、マニュアルどおりにやればうまくいく。立ち居振る舞いもモデルがあればうまくこなせる。
主人公は学生時代に初めてバイトをしたのを機に、人生の半分をコンビニで働いている。
36才独身バイト。
学校を出て就職して、結婚して家庭を作って、そういう人にとって、どうも自分は異様な存在らしい。
戸惑いながらも淡々と生きていく主人公は成り行きで行先のない男を拾う。
寝場所を与えて飼うだけで、どうして周りは嬉しがってくれるんだろう。
みんなこの男の一挙一動を嫌がっていたくせに。

ところどころ頷いてしまう。言える言える。あるある、こんなこと。そうそう、いるいる、こんな人。
それを極めて書いた村田紗耶香さんは絶品だ。
現実感どっぷり。まるで読んでいる自分もコンビニにいるみたい。
この人の臨場感はすごい。

 コンビニという、今の世の中から切って離せないお店を中からのぞいてみたい人も、小川糸の「食堂かたつむり」を好きだった人も、アメリ・ノートンの「畏れ慄いて」に震撼した人も、東田直樹の「自閉症の僕が飛びはねる理由」にドキッとした人も、読んでみる価値大いにあり。
映画ならウェス・アンダーソン、フォレスト・ガンプ。
芥川賞って、すごい賞だと、この本の名前を挙げてもらって改めて思った。
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コンビニ人間 村田紗耶香





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# by mkbookies | 2016-08-05 05:46 | | Comments(0)

あなたが無事でありますように!

大きな声では言えないが、仕事を放ったらかして本を読んでいる。
一遍一ページにも満たない、ごく短い話が端的に集められたごく薄い文庫本。
隙間の時間にちょっといいよね、と思いつつ開いて、すとん、とはまる。
見た目余白も多くすかすかで、イラストまであるのにページ数は進まない。
読んでは離し、読んでは脇に置き、そしてまた手に取る。
今日で二日目だ。

「嘘のような本当の話 みどり」内田樹、高橋源一郎編。
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日本版ナショナルストーリープロジェクトの第二弾。
第一弾は2011年に出ていて、本家はアメリカの作家ポール・オースターがが2001年ごろにはじめたラジオプログラム。
 I Thought My Father Was God: And Other True Tales from Npr's National Story Project

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(表紙は何度かお見かけしたが、この本がそういう本だとは今の今まで思ってもいなかった)

なにはともあれ日本版、選考の基準が「奇妙な後味」もしくは「そういうことってあるよね」
こういう話は無責任な想像力や、自分色の追体験を次々と呼んでくる。
紙で読むせいか、ブログやサイトとは違う語調が心に響く。
メディアだってウソややらせばかりではない。本当のことも混じっている。けれどピュアな実話に飢えたとき、こういう本はうれしい存在だ。

「将来あなたが結婚する人のために祈りなさい」
 季節は秋、カトリック系の女子高の三年生だった私に、シスターが突然申し渡した。何やらわからないが、とりあえず「あなたが無事でありますように!」と祈っておいた。 (文春文庫 217頁)



それでも今日はきっとこの一冊を読み切ってしまう。
それから数日間は手元に置いておくことだろう。
きっとぱらぱらめくってランダムに読む。
開いた先にちょうど読みたい話がある。
そういうことって、あるよね。


この記事をUPして、半日してから気がついた。
元案のポール・オースター、「パパは神様だと思ってた」(勝手に和訳)、「アメリカの本当の話」(勝手に和訳)という題でで既読だった。
日本語の気迫に負けて、
気がつかなかった。
これもこれでマヌケだわな。

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# by mkbookies | 2016-07-28 06:08 | | Comments(0)

「ここはボツコニアン」とゲーム本数冊



宮部みゆきさんがゲーム好きとは聞いていたが、趣味でここまで書かせてくれる出版社があるとは夢にも思っていなかった。
楽しく明るく軽~い本。
昭和のTVっ子にはつっこみ倍増。

実は途中で投げ出そうかと思ったこともあったけれど、3じゃ位の3分でわかる「三国志」を開いたとたんに、もうわたし、宮部さんについていきます、と声に出していってしまった。
第5巻まで出て、それからしばらく出版されていないようだけれど、5と巡り合うときのためにその辺の展開を楽しみにとっておこう。

北方謙三氏著三国志、ぜひぜひ読まなくっちゃ。
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話変わって、「夜市」で心わし掴みにされた恒川光太郎氏の「スタープレイヤー」
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「夜市」の独語だったのでファンタジーでホラーな本を期待して読みはじめたが、まったくもってゲームの展開。
現実から突然別世界に飛ばされて、
画面を使って町を作り、食を手に入れ復讐にも走れる。
願いはかなえるためにある。
まずの望みは美人になって、住むところは実家に似た家を。けれどゴキはいりません。
命もパワーも望むがまま。

この世界に「夜市」はない。死者は死後の世界の記憶を持たず、生きるものは者に囲まれ、金銭感覚がない。「夜市」から「スタープレイヤー」、恒川氏の返還を、手当たり次第に読んでいきたい。


思っていたらこちらに出会う。
久井諒子の「ダンジョン飯」


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マンガのゲームグルメ本。

いや、漫画もグルメも幻想も好きだけどね。
久井諒子についてはまだ語りたいことがあるので、そのうちじっくり語らせていただきます。





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# by mkbookies | 2016-07-10 10:11 | | Comments(0)

小島てるみ 「最後のプルチネッラ」 「ヘルマフロディテの体温」 「ディオニュソスの蛹」

ナポリ少年シリーズ。
いや、どれも単独で、登場人物に接点はない。三冊ともナポリにまつわり、誰も彼も精神年齢としては自分にベクトルを向け、多感な老若男女であふれている。本物のイタリア人と違うのは、boysたちが挨拶代わりに女を口説かないところ、自己愛に満ちてはいるが常に人の目を気にしているところ。どこか長野まゆみかな。演劇つながりで萩尾望都も思いだした。

以下メモ書き程度にタグをつけておく。

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転生を繰り返す道化師のもとで演劇のワークショップに参加する有名/裕福少年と無名/貧困少年の主役争い。
いや、争いではない。裕福少年は野良ネコのような無名少年になつき、無名少年は毛並みのいい名門猫から目を離せない。
ナポリという異国情緒と、時を超えた道化師の幻想性が混ざりあい、奇妙な肌触りを感じさせてくれた。


「最後のプルチネッラ」 2007年発行

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両性具有と性不一致の悩み。

「ヘルマフロディテの体温」2007年発行


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母と死に別れたナポリの少年が、見知らぬ異父兄に会いに南米、ブエノスアイレスへ出向く夏。
兄は大邸宅に住んでいた。

人物が入り組み、時代も時折左右するのだが、理路は整然、単純明快どこか劇仕立て。
これもアートセラピーが混じった知的な一冊。
命令形の多さや上から目線が連発で、人の家庭のいざこざや美人の恋愛事情、トラウマが好きな人には受けるかも。

「ディオニュソスの蛹」2014年発行

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実は一番初めの本は三浦しをんさんの「本屋さんで待ち合わせ」で知った。
この三作では演劇、舞台、少年、多感、がキーワードかも。
神話に美術も満載で、学術性も高そう。
そっちのほうの造詣が深いなら、もっと楽しめたことだろう。
個人的にはカタカナになじめない性質、イタリア語、神話系の固有名詞はきつかった。
いまだにどのタイトルも、空では言えない。




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# by mkbookies | 2016-07-10 09:37 | | Comments(0)

神戸にて “消えたスヌーピー像”

筒井康隆氏、「旅のラゴス」を読みたくて、まずは図書館で検索をかける。
この人、神戸に住んでたんだよな、思いつつ結果を見ると、市内全区の図書館で計14冊、全巻貸し出し中。予約98件。
新刊本でもないのに。
本屋の店頭ではまだ見たことがない。古本屋をめぐるか?
さてどうやってゲットしよう。

とにかく図書館に出向いた。そこで目についたのが三浦しをん「本屋さんで待ち合わせ」。この書評集に入っていた井上荒野さんの「潤一」を読んでみた。そこから名前つながりで谷崎潤一郎を読みたくなる。まずは細雪。実家にある文学集からなので旧仮名遣い。新仮名で読んだことがあるので苦労はしないけれど、でも昔の阪神を旧仮名で読むと、なんだか情緒あるもんだ。

情緒と言えば異人館の多かった神戸、また一件老朽化と耐震性の問題で歴史を閉じようとしている建物がある。
神戸駅近くのファミリアがはいっていた元銀行の石造り建物だ。取り壊されることになり、問題になったのが玄関先に鎮座する石のスヌーピー
あまりにも普通にいるので、いて当たり前。まぁたまには頭でもなぜてやろうかというちょっと重鎮だがどこか抜けた雰囲気をいつも漂わせていた。
どうもこのスヌーピー、ファミリアのものではなかったらしい。
路上にあるので市の建造物化と言えばそうでもない。
いまや誰のものでもない野良スヌ。建物解体の前で、彼の運命はいかに。
案じる間もなく早々に姿を消した。

そんな記事が6月26日に、神戸新聞に載っていた。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201606/0009218080.shtml

市民に安否を気遣われるスヌーピー。
ミステリーにでも迷いこんだかのような記事だった。






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# by mkbookies | 2016-07-01 07:15 | つれづれ | Comments(0)

イギリス EU離脱投票

選挙投票年齢が低ければ、まったく違う結果が出ただろうに。
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# by mkbookies | 2016-06-25 05:23 | 時事 | Comments(0)